11月から劇場版公開中の映画「きのう何食べた?」にでてくるレシピの一つに、 【リンゴのカラメル煮・オン・トースト】 があります。それはリンゴと砂糖を鍋に入れて煮るのではなくカラメルを先に作ってから生のリンゴを入れて煮るという方法で、私は感動してしまいました。
砂糖だけを熱し、その香ばしく焦げた液体をリンゴにコーティングするのです。
材料はリンゴと砂糖だけなのに、カラメルによって風味と色、美しさが磨かれるのです。
「人が集まるテーブルには」、と紹介されるローストビーフの作り方は様々で、液体のままで加熱する、フライパンで焼く、オーブンで加熱保持する、など幾つもの方法があり、肉質や調理器具により熱の伝わり方が違うので、正解を見つけるには何回も作る必要がありそうです。
さて、話しは変わりますが、熱に関するディムコのステンレスベルトについて述べて見ます。
ゴムベルトや樹脂ベルトに比べ、耐熱性があるステンレスベルトを使う場合でも熱の伝わり方はケースバイケースなのでご使用方法によってはテストしていただく必要があります。
テストの前に特に検討が必要なのは、蛇行防止方法です。
加熱されたステンレスベルトは、伸びたり、ベルト自身の厚みが薄いので歪により表面に波がでたりします。
ディムコのステンレスエンドレスベルト 幅広 幅狭
クラウンプーリは平滑なベルトに有効な蛇行防止方法ですが、加熱される環境ではそのままでは使用できません。他の方法であるVガイド方式もゴムのため、80度以上では使用できません。
そのような中で、高温300度にステンレスベルト加熱させ、tonオーダーの荷重を受けるディムコの装置ダブルベルトヒートプレスコンベヤでは、独自開発のエアー式蛇行防止装置を標準装備しています。
また、他の加熱の例では、ハミガキのチューブを作るときや、ポテトチップスの袋をとめる熱圧着工程で、幅狭のスチールエンドレスベルトが使われています。
カートリッジヒータ加熱か、高周波加熱か、はたまた輻射加熱かなど、加熱方法によりステンレスベルトからワーク(金属、樹脂、食品など)への熱伝導がさまざまなため、ステンレスの鋼種選定や剥離を促すステンレスベルトへの表面塗膜材料に試行錯誤が必要となります。
熱への対処は難易度が高いのですが、これまでの経験を基にお客様のご協力を得ながら、少しずつ答えを見つけていきます。
これからもディムコをよろしくお願いいたします。