フッ素樹脂を連想するものとしてはフライパン、鍋、釜などがすぐ思いつきます。今回はこのフッ素樹脂をスチールベルトに被膜加工してコンベヤに装着し、ガムテープを貼り付け、そして剥しているところを動画で作ってみました。
ところで、フッ素樹脂は別名テフロンともいいますが、このテフロンという名称は米国デュポン社の商標登録ですので、ここでは『フッ素樹脂』の名称を使います。
フッ素樹脂の特徴は何といってもその剥離性です。冒頭で書いた料理器具などはまさにその特徴を表しています。下の写真はよく見る現象です。
フッ素樹脂の水はじき
スチールベルトの使用例として、高温加熱された雰囲気で搬送物を加熱することが多々あります。その時、通常のスチールベルト面のままでは物によっては搬送物が焦げ付き、溶着などを起こしてしまいます。その時に、フッ素樹脂加工したスチールベルトを使用するとそのようなことが起きにくくなります。
下の動画は室温で剥しの比較をしています。最初のスチールベルトはフッ素樹脂加工したもの、その後で流れているものは、スチールベルトそのままの面で剥している動画です。
フッ素樹脂加工スチールベルトのガムテーブ剥離
いかがでしょうか。フッ素樹脂加工スチールベルトではガムテープを軽くつまんで剥していますが、スチールベルトそのままではちょっと力を入れて剥がしている様子が見て取れます。
ガムテープはテープの中でもかなり粘着力が強い方です。そのテープがテフロン加工スチールベルトでは簡単に剥れました。
用途例としては
(1)粘着性フィルムの搬送
(2)太陽電池製造のハンダ付け装置
(3)医薬品容器の搬送
(4)ヒートシーラ
(5)黒色で低反射を利用した画像検査
(6)UV照射加熱搬送
など。
他にも用途別に各種取り揃えています。剥離性はそこそこで良いが高温耐久があるもの、高温はそこそこで良いが剥離性が高いもの、低反射率のもの、紫外線に強いものなど、また色も数々あります。
フッ素樹脂加工スチールベルトの種類
ご計画時は用途に合ったフッ素樹脂加工のスチールベルトを選定させて頂きます。
今後もスチールベルトのディムコを宜しくお願い致します。