関東地方の内陸部は、梅雨入り前でも30℃を超す真夏日で夏本番のような気候です。ここ横浜は海風があり、多少凌げています。
さて、今回はオイルスキマーについて書いてみます。
オイルスキマーは、水に浮かんだ油(浮上油)だけを回収する装置です。エンドレスベルトでは下ドラムを、また円盤などでは円盤の下部を水没させ、回転させてその水面に浮かんだ浮上油を付着させ、水面より引き上げてスクレーパで掻き取り、油を回収する装置です。
下のイラストはスチールベルト式オイルスキマーの例です。下ドラムは鍔(つば:フランジ)が付いていて外れ防止とおもりを兼ねて水没しています。
オイルスキマー イラスト図
油は金属に付着しやすく、界面活性剤(洗剤)または揮発性溶剤(アルコール、ベンジンなど)などを使用しない限り、通常では容易に取り除けません。
スチールベルトは金属ですが、油が金属に良く付着する性質を利用しています。
食品工場、自動車工場、金属工作機械工場などでは油を使う用途がたくさんあります。
今は装置に一台ずつ設置して回収効率を高めています。
この装置は水面に浮上している油を回収するものなので乳化状態のもの、水の中に混ざったものは残念ながら回収できません。
ディムコではオイルスキマー用のスチールベルトを販売しています。
腐食に強いステンレススチールベルトやマグネットにもくっつく磁性を帯びたスチールベルトを揃えています。
スチールベルトの厚さ、幅、長さにはほとんど対応できます。また、長さが判らない場合は次のように計算すると求められます。
スチールベルトの長さL=ドラムの底径d×π+軸間距離C×2
例えば、ドラム底径d=150mm、 軸間距離C=500mmの場合は、
スチールベルト長さL=150π+500×2
=1471mm
です。スチールベルトの厚みはドラム底径をご連絡ください。推奨厚さ寸法をアドバイスさせて頂きます。
スチールベルトはシンプル構造であるとともに高揚程に浮上油を上げられることが特徴です。
ディムコの実績では7.5mの高さ、それは1階の床から3階の床上まで上げたことがあります。その時のスチールベルトの長さは約15mです。
構造がシンプルで高揚程に対応できるスチールベルト式オイルスキマーはこれからも広く使われて行きます。
今後もスチールベルトのディムコを宜しくお願い致します。