スチールベルトのディムコ、技術部の品川です。
日頃より、ダブルスチールベルトヒートプレスコンベヤのお引き合い、テストのご依頼を数多く賜り、誠にありがとうございます。
その中で今回は良くお問合せをいただく、ワークをプレスする際の加圧力についてお話したいと思います。
通常、ダブルスチールベルトヒートプレスコンベヤ装置のワークをプレスする部分に用いられる「加圧プレート」は、数本の空圧式のシリンダによってプレート面全体へ均等に荷重が掛けられた状態で使用されます。その時の荷重は、ディムコテスト機3号機では最大14,700N(約1.5トン)、テスト機4号機では最大29,420N(約3トン)となっております(下図参照)。
(図) テストコンベヤの圧力と必要荷重
良くお問合せをいただく内容で、「もっとワークの加圧力を高められないか」につきまして、ワークの幅にもよりますが、ベルト最大幅程度で搬送プレスする場合、たとえばテスト機4号機において1.0MPa必要ということになると、115,200N(約11.5トン)もの加圧力が必要となってしまいます(上図参照)。
それゆえ、装置の大型化・堅牢化が必要となり、装置製作にかかるコストが大幅に増加してしまうデメリットがございます。
また、ディムコのスチールベルトは厚み0.3mm程度という比較的薄肉なベルトを使用しており、そもそもベルト自体の耐久性が著しく低下してしまう、等のデメリットもございます。
以上、諸条件によってデメリットは一概には言えないのですが、ご来社テストの際はなるべく低い圧力で、温度条件や滞留時間を調整して最適な条件が導き出せるようなお手伝い、ご提案をさせていただいております。
尚、今回ご紹介いたしましたテストコンベヤ装置は汎用タイプであり、実際の装置を製作するにあたり、加圧力、加熱温度、コンベヤサイズの他、お客様のご要望に応じたカスタマイズも承っております。
ダブルスチールベルトヒートプレスコンベヤのお問合せ、ご相談、テスト等のご依頼を心よりお待ちしております。